非常識って右へ倣えという同調圧力から脱するための唯一の秘訣…

斉藤みちる


 

現代社会においても「多様性」に近い議論として従来より「個性を重視する」という議論があります。しかし、日本だけなのかわかりませんが、この社会は、「右へ倣え」という強い同調圧力があります。

 

人生船出の新入社員集合写真から狂気を感じる。同じ服装同じ頭髪「クローン?」「既製品?」
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島国で、他国と戦う必要がなかったため、和の精神が育ったのだといいますが、それだけが素因ではなく、あらゆる偶然が重なったのでしょう。でも対馬海峡はデカかったですが。それで、江戸時代ごろに、日本人の和の精神や連帯責任は完成しました。

 

和というと優しいとか、寛容さをイメージするけれども、チームを組んで攻撃するなどということも多く、「非常識」とされるものがよく対象になります。仲間の中では右へ倣えをしておくと、残念ながら有利です。

 

ころっと人の噂を信じて一緒に攻撃しちゃっている場合も多いですが、同調圧力も要因なのかも。

 

しかし、それでもどこかに、多様性への方向性は必ず維持しています。俗に言う「変人」とか「変わった奴」が様々な場面で出没しますが、そうした存在が新たなビジネスを成功させたり、企業の危機を救ったりすることが多いのです。

 

多様性といえば、様々な生物が様々な役割を持って存在し、それらが調和することによって自然界が成立しているという「生物多様性」の議論、これは環境保全の取り組みや遺伝学、優生学においても同様なことが論ぜられています。

 

稽古の合間の小休憩にも全員お庭で丸くなるという足並みの揃いよう
稽古の合間の小休憩にも全員お庭で丸くなるという足並みの揃いよう

 

先ほど「変人」とか「変わった奴」が活躍する旨を記しましたが、遺伝学でいう「中立説」も知っておいてほしいと思います。

 

自然淘汰の任務は新しく生み出された種を選別し、環境に十分に適した種のみが生き残るようにすることです。環境に合うものは子孫や集団が増え、環境に合わないものは絶えるというのがダーウィンの進化論でしたね。

 

一方DNAの変化に注目し、良くも悪くもない変化を見つけたのが「中立説」です。実際には、合わない変化は沢山起こるけれど、子孫には伝わりませんし、合う変化はめったに起こりません。

 

大部分のDNAは変化しているけれども、良くも悪くも何も影響を与えない中立の変化なのです。普通の人にも砂長じて巌となる力があるのです。

 

常識という神聖で何人も触れてはいけない判断、皆で同じ事をするのなら異物は排除、とされがちです。自分の「常識」「非常識」を改めて考え直す時期にきているのではないでしょうか。

 

実は、わが国の中枢に、自分たちにしか通じない非常識常識を頑なに守る集団がいることを御存じでしょうか?

 

今後、日本の家計はこのままでいくと家計の金融資産残高は、いずれ日本の債務残高を下回ることになります。となるといよいよ国債市場が混乱。日本の金融危機が可能性を帯びてきます。この最悪のシナリオを回避するには増税しかないと、財務省はそう考えているのではないでしょうか。

 

確かに、一見もっともらしい話しです。私も、わが国が欧州並みの税率になることはやぶさかではありません。ただ、その前に景気を本格回復させること、日本経済を経済成長路線に乗せることが大事です。

 

財政赤字の解消についてピケティは、「公的債務の歴史を簡単に振り返ってみると」「現在みられるものよりもずっと重い公的債務の例があった。しかし、実に多様な方法を用いて、いつも切り抜けることができた」と述べています。そして、その方法は、「インフレを起こしたり、特別税を導入したり、さらには債務を無条件に取り消すこと」だと。(朝日新聞四月二十九日付け朝刊掲載の訳文より)

 

これらの施策の組み合わせによって、1945年のドイツ、フランスはGDPの二倍に膨れあがっていた累積債務を、わずか五年でGDP比の30%以下まで圧縮できたのです。当時の独仏に比べて、現在の日本は遥かに条件がいい。

 

財政健全化の方途として有効なのは、①経済成長、②インフレ、③所得や資産に対する累進課税の強化、④債務再編となります。消費税アップや緊縮などでは、ゆめゆめないといえます。

 

頭に銃口を当てる女性
頭に銃口を当てる女性

 

ただ、彼ら財務官僚たちにも、個人が自分の願うものを学び、話し、耳を傾け、思考するための権利は当然あります。でも、失われた20余年をこれ以上延長させることは、許されるものではありません。

 

人間は、ことの本質を見抜く察知力があっても、心の準備がないところで社会の深層を突きつけられると、それをオブラートに包んで目をそらします。そうして彼らは自分を貫いてきたのでしょう。

 

 

 

□斉藤みちる

国家が自分の自由の中に、変な形で介入することを拒みます。人間が自由であることの背後には、文化や伝統といったことがあるということを踏まえての自由主義者。

Twitter @tikyuuhattenn

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