「虐待を繰り返してしまいます」というお母さんへ

琉舜


子供が母親に抱っこされている

なぜ辛い虐待を繰り返してしまうのでしょうか。

身に覚えのある。いやまさに当事者のお母さんも実際にいらっしゃると思います。

カッとなり毎回手を上げてしまう。

つい「死ね。」などと暴言を浴びせてしまう。

食事、入浴の面倒を見ない。

態様は様々です。

愛情が深すぎて子どもに求めすぎてしまうがゆえに、思い通りにいかないと虐待を加えてしまうケース。

逆に嫌悪、憎悪の対象となってしまい、虐待を加えてしまうケース。

などなど、虐待を加える側のお母さんの心理状態も様々です。

 

 

 

ですが、共通して言えることは、虐待を加える側のお母さんは、皆押しなべて「自分が子どもに虐待を加えていること」を認識しているということです。

虐待の認識に関して、「これは虐待かもしれない」などと、かもしれない論で話すのは、実態を知らない周囲の人間だけです。

当のお母さん本人は、それがしつけであるのか、虐待であるのか、明確に認識しています。

それは、虐待を加えるお母さん11人が、自分が子どもに対してする行為に関して、本当に我が子を思って我が子のためにやっているのか(しつけ)、はたまたそうではなく自らの感情の赴くままにやっているのか(虐待)、容易に自覚出来るからです。

さらに、その上で、虐待を加えることがいけないことであること、このままではいけないこと、どうにかしなければいけないことも分かっているのです。

でもどうにも出来ない。

結果、虐待を繰り返してしまう。

これが虐待であり、虐待とは悪循環の繰り返しともいえるのです。

そして、虐待がエスカレートしていくほどに、虐待が繰り返されていくほどに、自らの口から周囲に相談することも出来なくなって行くのです。

まさに負の連鎖です。

 

 

 

では、この連鎖を断ち切るためにどうするべきなのか?

最も良策なのは、セオリーではありますが、関係機関に相談することです。

児童相談所の189番、警察の110番はもちろん、市町村の相談窓口のほか、民間が運営する相談センターもあります。

必ずあなたの助けになってくれます。

ですが、中には、相談なんて出来るならとっくにしてる、出来ないから今こうなっているんだという方もいらっしゃると思います。

そういう方への助言はただ1つ、子どもと離れてください。

物理的に離れるのです。

この子は私がいなければどうなるんだろう、やっぱり離れる訳にはいかないなんて、土壇場の責任感を感じる必要はありません。

どうぞ思い切って子どもと離れてください。

そうすれば、必然的に虐待は止まります。

目の前に虐待を加える相手がいないのですから。

 

 

 

預ける先ですが、1番手っ取り早いのは親きょうだいのところでしょう。

恥をしのんで頼めばいいのですから。

ですが、それが出来ない場合、もしくは根本的な解決を求めるのであれば、やはり児童相談所が望ましいでしょう。

児童相談所に今後の自分と子どもの身の振り方を委ねるのです。

自分の口で言い出せないのであれば、子どもに手紙を持たせて行かせる、置いてくるのも手です。

禁じ手ではありますし、その瞬間には「そんな残酷なこと」と思われるかもしれませんが、児童相談所が置いて行かれた子どもを保護しないなんてことはあり得ませんし、結果として虐待から解放される訳ですから、子どもにとっては絶対にその方が幸せです。

一方、母親の側にとっては、そうすることで過去の虐待と合わせ、何らかの罪に問われる可能性はあります。

例えば、虐待によってケガを負わせたことによる傷害罪、監護すべき児童を一時的にでも捨てたことによる保護責任者遺棄罪などがそれにあたります。

 

 

 

ですが、このまま子どもと居続けた先に何があるのか、明るい未来は何もありません。

下手をすれば、最悪、子どもを殺しかねないのです。

また、子どもと離れることで、両者の関係を修復するための冷却期間も生まれます。

つまり、正常な親子関係をやり直す可能性が生まれるということです。

虐待が存在した親子が、正常な親子関係を取り戻すためには冷却期間が必要です。

子どもが親を許し受け入れるまでの期間、親が自らの過ちを振り返り子どもの信頼を取り戻すまでの期間、そしてお互いを思いやる期間が、どうしても必要なのです。

さらに、児童相談所に下駄を預けることによって、カウンセリングや治療が必要な状態なのかどうか、やり直すのであればそのタイミングなどといった重い判断を委ねてしまうのです。

いま、まさに我が子に虐待を加えてしまっているお母さん、子どもと自分の未来のために、どうか勇気を出して行動に移して下さい。

 

 

 

□琉舜

北海道在住の30代、3児の母。過去には法律関係の仕事をしていたこともあり、政治問題や社会問題に関心を持ち続けています。

 


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